今はすぐに会える

お題「ケータイと私」

こんにちは。一年ぶりのつるです。

更新止まるの早すぎて何も言えね。笑

 

 

さて、お題の「ケータイと私」。

今回は、ふとした時に思い出す2人について書きたいと思います。

 

初めて持ったケータイはJ-phoneのなんか白いやつ。本体価格30円。

当時まだ珍しかったカラー液晶、3和音の着信音を売りにしている機種でした。

両親が共働きで、兄とも歳が離れていて家族がバラバラに動くことが多かったのが購入理由。

 

小学5年生の私はそりゃあもう喜んで。使ってました。

家族へのメールと電話だけだったけど、当時まわりにケータイを持ってる子は少なくてちょっとした優越感を感じていました。

 

そんなとき、知らない番号からショートメールが来たんです。

「みなこ」さんて人だったのは覚えてる。(たぶん)

 

あとで知ったけど、そのときはちょうど「メル友」って言葉が出来たくらいの時期で、当時高校生くらいの人たちの間では適当に電話番号を打ってショートメールを送るっていう海に瓶流すみたいなことが流行ってたらしい。

 

リテラシーのかけらもなかった10歳の私は顔の見えないどこかの誰かから届くメールを「まんがみたい!」ってはしゃいで楽しみにしてた。

何を話したか覚えてないけど、家族以外の誰かが自分宛てにメッセージをくれるのがとっても嬉しかったのを覚えてる。

 

そうこうしているうちに、当然誰か知らない人とやりとりをしているのが両親にバレて、諌められた。

そうしたら、急になんだかとても悪いことをしているような気持ちになって、返事をしなくなって疎遠になってしまった。

当時高校生って言ってたから今30代なかばくらいの大人の女性になっているはず。

 

もうひとり。

 

あのときは小学6年生だったかな。同じくらいの時期。

その人は私がお世話になってた合唱団の卒業生で、発表会のお手伝いに来ていた高校生の「けんじ」くん。

記憶を美化してるだけかもだけど、イケメンだった。笑

 

ゆずの歌がすごく上手で、ギターも上手で、面白くて。

5歳上だったのを覚えてる。

その時は気づいてなかったけど、完全に恋してた。笑

 

私も兄の影響でゆずがすごく好きだったからわりとすぐに仲良くなった。

練習が終わった後に、先生も含めて一緒にご飯食べに行ったり。

 

帰り道はいつも2人で歩いて話し込むこともしばしばあって

先生は「なんかだんだん違和感なくなってきた。5歳差かー。まあ大人になったら大した差じゃないよね。笑」って言ってて。

 

会う予定がないときは、

けんじくんから「特に用はないんだけど、ヒマで。笑」って電話がくる。

なにを話すわけじゃないんだけど30分くらいお話して終わり。

 

そんなやりとりをしてると、例のごとく両親にバレる。笑

特にお父さんが心配して「そいつ大丈夫かよ!どんなやつだ??」って言われたときに、今思えばよくある「うちの娘は渡さん!」的なやつだったんだけど、怒られてると思っちゃって「ごめんなさい…。」って謝ったのを覚えてる。

そのあとお父さんになんて言われたかは忘れちゃったけど。

 

しばらくしたあと、初めて自分からけんじくんに電話をした。

 

「珍しいじゃん。そっちから電話してくるなんて。」

「うん…あのね、お父さんに電話しちゃダメって言われちゃったから、もう電話できない。してこないで…。」

「え、あ、うん。ごめんね。」

「ごめんね…。」

「いや、ごめん。…じゃあ、またね。」

「うん。ばいばい。」

 

こんな感じでけんじくんと連絡とるのもやめた。

たぶんね、けんじくんもそこそこ私のこと好きだったと思うんだよね。笑

万が一付き合おうってなってても別れてたと思うけど。

 

もう少し私が大きかったら、せめて中学生だったらもっとうまくやったのに。

すぐに会いにいったのに。

そんなことを思うことがある。

 

 

みなこさんも、けんじくんも「ケータイ」って単語とセットで私のなかにある人。

ふたりとも私のことなんてきっと忘れてるんだけど、もしも覚えていたら、もしもお話できたなら「あのときはごめんなさい。でも、すごく楽しくてすごく楽しみにしてました。ありがとうございました。」って伝えたい。

けんじくんには「とっても好きだったよ。」ってことも。 

 

「ケータイと私」とは少しずれてると思う。

でも、私のなかのちょっと切ない思い出なのです。